定数 \(a, b, c\) に対して、\(x\) の2次関数 \(y\) は \[ y = ax^2 +bx + c \] で表される。(ただし、\(a \ne 0 \))

以下の関数はいずれも2次関数である。
\( y = 2x^2 + 3x + 1\) (\(a=2,\ b=3,\ c=1\) の場合に相当)
\( y = x^2 -2x \) (\(a=1,\ b=-1,\ c=0\) の場合に相当)
\( y = -x^2 \)(\(a=-1,\ b=0,\ c=0\) の場合に相当)

定数 \(a\ne0\) において、 \[ y = ax^2 + bx+c \] という形の式を2次関数の一般形といい、 \[ y = a(x-p)^2 +q \] という形の式を2次関数の標準形(基本形)という。
(\(b,\ c,\ p,\ q\) は定数)

\( y = ax^2 +bx + c \) のグラフ

\( y = ax^2 +bx + c \) のグラフは次のようになる。このグラフの形を放物線といい、\(a>0\) のとき下に凸、\(a<0\) のとき上に凸である、という。

また、上述の一般形は標準形 \( y=a(x-p)^2+q \) に必ず変形でき、このときの頂点の座標は \((p,\ q)\) で, 軸の方程式は \( x=p \) である。
2次関数において、一般形から標準形に変形することを平方完成という。
一般形 \( y=ax^2+bx+c \) を平方完成すると \[ \begin{array}{lcl} y &=& ax^2+bx+c \\ &=& a\left(x^2+\displaystyle\frac{b}{a}x\right)+ c\\ &=& a\left\{\left(x+\displaystyle\frac{b}{2a}\right)^2-\left(\displaystyle\frac{b}{2a}\right)^2 \right\}+ c\\ &=& a\left(x+\displaystyle\frac{b}{2a}\right)^2 - \displaystyle\frac{b^2}{4a}+c\\ &=& a\left(x+\displaystyle\frac{b}{2a}\right)^2 - \displaystyle\frac{b^2-4ac}{4a} \end{array} \] よって, \[ p=-\frac{b}{2a},\ q=-\frac{b^2-4ac}{4a} \] となることが分かる。
このとき, 頂点は \( \left( -\displaystyle\frac{b}{2a},\ -\displaystyle\frac{b^2-4ac}{4a} \right) \) で, 軸は \( x = -\displaystyle\frac{b}{2a} \) である。
特に, \(a=1\) のとき \( y=x^2+bx+c \) を平方完成すると \[ \begin{array}{lcl} y &=& x^2+bx+c \\ &=& \left(x+\displaystyle\frac{b}{2}\right)^2 - \left(\displaystyle\frac{b}{2}\right)^2 + c\\ &=& \left(x+\displaystyle\frac{b}{2}\right)^2 - \displaystyle\frac{b^2}{4} + c\\ &=& \left(x+\displaystyle\frac{b}{2}\right)^2 - \displaystyle\frac{b^2-4c}{4} \end{array} \] よって, \[ p=-\frac{b}{2},\ q=-\frac{b^2-4c}{4} \] となる。
このとき, 頂点は \( \left( -\displaystyle\frac{b}{a},\ -\displaystyle\frac{b^2-4c}{4} \right) \) で, 軸は \( x = -\displaystyle\frac{b}{2} \) である。

\( y=ax^2+bx+c \) のグラフ

\(a=\)(\( -5 \leqq a \leqq 5 \))

\(b=\)(\( -20 \leqq b \leqq 20 \))

\(c=\) (\( -20 \leqq c \leqq 20 \))

関数:

頂点:

軸:

計算過程: